終花みずきのゲーム日和2nd

主に今やってるゲームをネタに、毎日更新中!(大体19~22時頃更新)
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2012/07/24:ヤフーブログで開設 / 2015/09/06:動画投稿開始 / 2019/06/24:ライブドアブログに移行
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カテゴリ:更新なし > 終ノ少女 第125話~第140話


あらすじ




「ふぅ……。今日も安泰ね」
 祠の第八層に、私はいた。目の前にはリィーネが管理していたよくわからない機械。
 あれから5か月ほど経ち、3月。平和な日々が続いていた。
 「世界の意志」よりも「私たちの想い」が勝ったことで、世界は消滅を免れた。
 ただ、その代わりに「新たな世界の意志」として、私が定期的に管理しなければならくなってしまった。正直めんどくさい。
「あ、先輩」
 世界が安定していることを確認して戻ろうとしたら、後ろから声が聞こえた。
「あらリィーネ。どうしたの」
「じゃーん、どうですか?」
「……?」
 なんだかノリノリだか、何を言ってるのかわからない。
「高等部の制服ですよ! なんで気付かないんですか!」
「ああ、そういえば」
 リィーネが着ていたのは、今までの中等部の制服ではなく、私たちと同じ高等部の制服だった。
「そっか、来月からあなたたちも高等部ね」
「ええ、ついでにあたしとカノン、チルカはすでに精鋭クラスに決定しています」
「明らかに裏から手が回ってる気がしないでもないけど、まぁおめでとう」
 結局、精鋭クラスはそのまま存続することになった。
 新たな基準「将来冒険家として特に有望な生徒5名までを、学院長はじめとした中等部・高等部全教員からの選考で決定する」というものだ。
 前の基準がなんだったのかはわからないが、私たちの学年に関しては特に問題なしということでそのまま全員2年生も精鋭クラスとなった。
 そして新1年生の精鋭クラスとして、彼女たちが選ばれたわけだ。
「どうも噂だと、あと2人精鋭クラスに入るらしいですよ」
「おー、それは楽しみね。あんま身内だらけでも面白くないし」
「まぁ、そうですね。ところで、扱いには慣れました?」
「流石に半年近く触ってれば慣れるわよ……」
 管理者である学院長の指示で、世界が安定してるか確認するためにこの機械をこの第八層に持ってきたまではよかったが、肝心の私が当時使い方がさっぱりわからないという状態だった。幸い物覚えは悪くない方だし、リィーネに教わってちゃんと使えるようになったが……。
「問題が起きたらみんなが手伝ってくれますし、大丈夫ですよね」
「そうね。みんなが残したいと想ったことで続いた世界だし」
 
 祠から出ると、もう夕方だった。
「あー、折角の休日が……」
「そこはもう諦めてください。どうせ春休みはゲーム三昧でしょうし」
「うぐぐ……」
 意外と時間かかるのが最大の欠点。
 授業の後とかだと夜になってしまうので、メーノたちが付き合ってくれて一緒に夕飯にしたりすることもある。
 自分で決めたことだし、しょうがないといえばしょうがないんだけど、やっぱりなんか悔しい……。
「あ、フィーネちゃんお疲れさま!」
「……お疲れ様です」
「メーノ、ルーシー。わざわざどうしたの?」
「買い物から戻ってきたらちょうど終わるくらいの時間だったから、様子見に来たの」
「……メーノさん、いつも、心配そうに、してます」
「ちょ、ルーシーちゃん!?」
「……このリア充め」
「あの、なんで私がリィーネににらまれなきゃならないの……?」
「こほん。と、とりあえず済んだなら一緒に寮に帰ろ? リィーネちゃんも、もう高等部の方に引っ越してるんだよね?」
「そうですね。それじゃあご一緒しようかな」
「お腹空いた。早く帰ろう」
「……不思議な、ものです。これでも、救世主なんて」
「ルーシー?」
「……今、行きます」
 
 寮に戻ると、フィルとシオン、さらにカノンとチルカが待っていた。
「お、帰って来たね」
「おつかれ」
「おーおー、お出迎えありがとさん」
 1年近く経って、シオンもだいぶ丸くなってきた。フィルたちとも普通に会話することが増えているようだ。
 ただ、やはり私への対抗心は変わりないどころか、むしろ私というハードルが大きくなったことで、前以上に事あるごとに絡んでくるからちょっとうざい。まぁいいか。
「先輩、祠で何か面白い事起きませんか?」
「か、カノン~」
 後輩二人は相変わらずだ。
「で、なんで今日はこんな勢ぞろいなの? 誰かの誕生日?」
「ううん。特に何もない」
「……どういうこと?」
「たまたまみんなの空き時間が重なったから、『新生精鋭クラス』の交流会兼、フィーネちゃんへのサプライズパーティしようってことになってね」
「ま、今更な気もするが集まったわけだ。サプライズはついででどっかのアホが考えた」
「なっ!?」
 お、おおう。まさかそんなことを計画していたとは。
「フィーネ先輩は特に忙しいでしょうし、慰安の意味も込めてです!」
「……カノン、『サプライズで先輩驚かす!』ってノリノリだったよね」
「ま、そういうわけであたしも共犯です」
「……作戦は、大成功、ですね」
「ふふん、小さなイベントでも大成功に導くのがあたしの役目だからね!」
「あんたたちね……」
 全く、特別扱いしなくていいって言ってるのに……。
 まぁ、素直に嬉しい。主人公だか救世主だか言われてきたけど、ただただ、一緒に過ごす「仲間」がいる。それだけで。
「で、もう一つサプライズ!」
「なに? 学院長でも来るの?」
「先輩惜しい! 来るのは精鋭クラスに来年度から入るお二人さん!」
「ええっ!?」
 私たちの時と違ってすでに知らされてたのはわかってたけど、ご丁寧に見つけてくるとは。アイドルカノン、恐るべし。
「お二人とも、フィーネ先輩に会いたがってましたよ」
「……ちょっと、驚くかも、しれないです」
「う、うん?」
「ではでは、どうぞー!」
 奥から現れた2人の少女。
 1人はブロンズの髪をツインテールにした活発そうな少女。
 もう1人は……
「私と……リィーネと、そっくり?」
 ぺこりと頭を下げる少女。
 唐突過ぎて、なにがなんだかわからない。また何か、波乱が待ち受けているんだろうか。
 
 なんだかとても、楽しいことになる気がする――!



少し更新遅くなりました
これにて3年弱(つっても半年以上休止期間あったが)続けてきた「終ノ少女」は完結です
小説用ブログの時から読んでくれていた人、最近読み始めた人、少ししか読んでない人、いろいろいますとは思いますが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました
長引きすぎてしまったことで当初の予定から大幅に変更した点もあったため、終盤少し展開が無茶だったり描写不足だったりするかもしれません ごめんなさい

さて、これが最終話ですが、前から言っている通りあと1回更新します
その更新内容は
・アフターストーリー(ある意味真エンド)
・おまけ(描写しきれなかった部分の解説)
の2つです
更新予定日は12/24 クリスマスイヴです(前後は他にやることがある)
私からのクリスマスプレゼント?をお楽しみに


では、今日は以上!
軽く年末の予定を
12/21 DIVAFT(いつもの)
12/22 PSO2(アプデ紹介)
12/23 オフ会(スイパラ)
12/24 小説更新(アフターストーリー&おまけ)
12/25 PSO2(クリスマススペシャル)
12/26 DIVAFT(いつもの+追加パック2)
12/27~29 朝から晩まで出かける用事があるため小更新(内容未定)
12/30 新作動画公開(マイクラPart17、間に合わない場合は考え中)
12/31 毎年恒例、今年のゲーム振り返り&来年のゲーム予告
こんな予定決まってるの珍しい(

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今のところマイクラ(PC版)のボイスロイド(ゆかり&マキ&ずん子)実況をメインにやっていきます
まだまだ動画編集もマイクラも初心者?なのでお見苦しい点は多いと思いますが、良ければ見にきてください!
ユーザーページ : http://www.nicovideo.jp/user/16262101
投稿作品マイリス : http://www.nicovideo.jp/mylist/52811411
最新作(マイクラPart16) http://www.nicovideo.jp/watch/sm30135595


あらすじ




 「世界の意志」と「私たちの想い」がぶつかり合う。
 人数的には圧倒的な差だが、運命という強力な力を持つ世界の意志は恐ろしく強い。
「くうっ……!」
―― お前たちの想いは、その程度か?
「まだまだ!」
 敵でもあり味方でもあるとか言ってたけど、まったく味方な気がしない。
 運命に抗えないから、手加減なんてものはできないんだろうけど、せめて言葉くらい慎みなさいよ……。
「ぜ、全然効いてる気がしない」
「……このままだと、消耗戦に、なりそうです」
「どうしたら……」
 先生たちですらかなり消耗している。中等部の3人はだいぶきつそうだ。
 どうすれば、勝てるの……?
「想いを一つにし、その刃に乗せなさい」
「……が、学院長!?」
 突然声がしたと思ったら、現れたのはなんと学院長。
「か、管理者は手を出せないんじゃ……」
―― ふむ、おぬし本物ではないな。
「流石、世界の意志ですね。そう、私は本物のランフォルセではなく、深淵で生み出された、彼女の世界から来た『偽物』です」
―― 幻想世界の住人まで呼び出すとは、この少女にそこまでの力があるというのか。
「そのようです。今までどれだけのことを乗り越えてきたのかは、私程度じゃ想像もできませんが」
 そして、私の方を向く。
「あなたの太刀は、様々な世界をあなたと共に乗り越えてきています。この世、いいえ、全ての『世界』『空間』『時間』において一本しかないもの。あなたの想いに、必ず答えてくれます」
「学院長……」
 すると、学院長がうっすらと透け始める。
「時間のようです。また後で、本物の私と会いましょう……」
 そして消えていった。
―― さて、そろそろトドメを刺してもらわねば、こちらが勝ってしまうぞ?
「そうね。次を最後の一撃にしましょうか」
「フィーネちゃん……」
 心配そうに私を見るメーノ。でも、たぶん私のことを信じてる。
―― 面白い。救世主よ、その一撃を我が身に刻んでみせよ!
「いいわ。それじゃあ行くわよ! メーノ、リィーネ!」
「は、はい」
「なんですか」
「みんなの魔力を集中させて、私に当てなさい」
「……うん、わかった」
「なんとなく理解しました。メーノ先輩、やりますよ」
「みんなもよろしく!」
『おう!』
 12人の魔力をメーノとリィーネに集める。
「うぅ……」
「くっ……」
 膨大な魔力にリィーネはもちろん、メーノも少し苦しそうにする。
―― ほう……?
 何が起きるのか、世界の意志にもわからないのか興味深そうにしている。
「準備できたぞ」
「メーノ、リィーネ、頑張って!」
「……お任せしました」
「行くよ、フィーネちゃん!」
「先輩、あとは任せました!」
 メーノとリィーネが集めた魔力を私に向けて放つ。
「……魔纏剣!」
 それをメーノとのコンビネーションで使う技で受け止め、太刀へと纏わす。
 みんなの想いを乗せた太刀は、七色に輝く巨大な光の刃を形成。
「さぁ行くわよ、『世界の意志』!」
―― おぬしらの想い、我に見せてみよ、『救世主』!
 
 
「想紡剣技『咲き乱れる創世の奏』――!!」
 
 
 私が力を入れることなく、刃に乗せた想いが自ら動いたかのように、一振り。
 その刃は、世界の意志を真っ二つに切り裂いた。
―― 見事だ、救世主よ……。これで、この世界は救われる……。
 そして、世界が白く光り輝き――



次話(140話(最終話)) : 来週火曜あたりを予定



今日は小説更新でした
ついに次回、最終話です 長かった……
最終話の後にももう1回だけ更新するんで、予定通りクリスマスくらいに完結ですかね


では、今日は以上!
明日は多分ぷよクロ 一応やってるけどあまり進んでないというか……

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あらすじ




 戦いの準備を整えて祠に向かう。
 すでにプレスト先生とラルゴ先生、中等部のリィーネ、カノン、チルカがいた。
「お待たせしました」
「とりあえずこれだけいれば十分かしらね」
 総勢10人、しかもみんなそれなりに腕の立つメンバーだ。
 それでも、世界の意志がどのくらい強いのかわからないから心配ではあるが……。
「あら、みなさんこんなところでなにしてるんですか?」
 突然声がしてみんな振り返る。
 そこにはクリーミネ、アモーレ、ユビルス、レヴール、さらにカルマートがいた。
「あなたたち……先輩まで」
「申し訳ありません。クリーミネたちがどうしても協力したいと」
「私も精鋭クラスの人たちの力になりたくて……!」
「水臭いじゃないか。協力させてくれ」
「ま、そういうわけだ。どうやらあいつが迷惑かけたようだしな」
 この話自体内密のはずだったが、まぁ教頭たちとの決戦を手伝ってもらったし、こうなるよね……。
「先生、どうします?」
「彼女らの意志は固いようですし、事情も知っているからいいでしょう。戦力が多いに越したことはないですしね」
「やったね!」
 これで総勢15人。勝機は十分……!
「それじゃあ、第八層に向かいましょう」
 
 流石に15人は昇降機に乗りきれないので、何人かに分けて第七層の最奥へ。
「キュー!」
 例によって子竜が出迎えてくれた。
「わわ、これが噂のドラゴンちゃんですね!」
「……ラルゴ先生、あなたが一番はしゃいでどうするんですか」
「しかし竜ですか。興味深いですね」
「か、かわいい……」
「はぁ……」
 自由奔放な中等部組にリィーネも苦労しているようだ。
「で、これが第八層への道なんだな?」
「ええ、そうです」
 神聖な雰囲気を醸し出す大穴。
 この中に、「世界の意志」がいる。
「みんな!」
 私は集まってくれた仲間たちに呼びかける。
「この先に、『世界の意志』が待っている。たぶん、終わりを迎えたら消えるっていう定められた運命の力はかなり大きい。もしかしたら勝てないかもしれない。勝てても戻ってこられないかもしれない。それでも、私に力を貸してくれますか」
「私は、どこまでもフィーネちゃんについていくよ」
「まだまだやりたいことができたからね。終わらせなんてしない!」
「……まだ、みんなと、一緒にいたいです」
「ふん、今更改めて聞く必要があるか?」
「生徒のやることを見届けるのが担任としての義務よ」
「あなたとの決着を付けるまでは終われませんわ!」
「私の力、使ってください」
「が、がんばります!」
「この拳に賭けて、絶対終わらせやしない!」
「先輩として、無様な姿は見せられないな」
「なんだか楽しそうになってきたじゃない。わくわくするわ」
「え、えっと……ま、まだみんなと過ごしたいです!」
「可愛い生徒たちのために、一肌脱いじゃうわ」
「……だ、そうですよ。フィーネ先輩」
 ……やばい、泣きそう。
 でも、まだ泣くのは早いよね。
「よし、それじゃあ行こう!」
 
 大穴から降りた先、「第八層」。
 そこは、一言で言い表すなら「楽園」。綺麗な花々が咲き乱れ、神聖な雰囲気を放つ巨木が経ち、神殿の柱のようなものが無数に立っている。
 そして私たちの正面に、巨大な人影……いや、「神」がいた。
―― 来たか。
 頭に響くような声。
「ええ、待たせたわね」
―― 決心は、できてるな?
「さっきみんなに聞いたけど、聞くまでもなかったみたいよ。もちろん、私も」
―― はっはっは。頼もしい住民たちだ。やはり消えるのは惜しい。
「そういうなら、出来れば戦闘は避けたいところだけど」
―― 残念ながら、我が体は運命に逆らえぬ。救世主とその仲間たちよ、そなたらが最後の希望だ。
「ま、そうよね。それじゃあ始めましょう」
 
「世界の意志が強いか、私たちの想いが強いか!」






今回も2話連続更新です
というわけで続けて139話をお楽しみください!

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あらすじ




 先生の提案?で、生徒だけでの話し合いが始まった。
 先生と学院長は外に出ていってしまったので、本当に私たちだけだ。
「……えーっと」
 ルーシーはともかく、先生に言われてうつむくフィルとふてくされてるシオンをどうするか……。
「とりあえず、シオンから話を聞こうかしら」
「ふん、まぁいい」
 そう言って立ち上がり、私の前に来る。
「私は最初からお前と同じクラスはいやだと言っている。ましてやこのクラスの設立理由が私たちからしたらどうでもよすぎて、続ける意味がない」
「まぁ、そう言われると返す言葉もないわ。明確な条件がわからないから、他の理由があったかもしれないけど」
「その理由を学院長が話さない限り、このクラスの設立理由は判明している一点のみ。となれば私たちからしたら無意味だ」
 うーん、結構頑固だなぁ。どうしたものか。
「あの」
 悩んでいたら、メーノが声を出した。
「シオンちゃんってさ、フィーネちゃんと戦えればいいの?」
「……まぁ、あいつを超えない限りは先生にも親にも勝てそうにないからな。まずは一つの目標として考えている」
 なんかすごい低いハードルに見られてる感があって少しムカつくが、言ってることはまともだ。
「それならさ、なおさらこのクラスあった方がいいんじゃない?」
「どういうことだ?」
「この学校で一番の場は、各期に行われる武術大会。参加したいと思っている人は山ほどいるわ。でもこのクラスなら、必ず参加できる」
「一般クラスでも参加権くらい勝ち取れる」
「ほんとにそう? 思い出してみて、これまで戦ってきた人たちのことを」
 メーノに言われて、考え込むシオン。
「……考えが変わった。無条件で協力してやる」
「う、うん?」
「勘違いするな。一般クラスでも参加権くらいは取れる。ただ高みを目指すならこのままがいいと思っただけだ」
「あー、はいはい。わかったわかった」
 なにを思い出したのかはわからないが、協力してくれるなら大歓迎だ。
 さて、残るは……
「…………」
 全てを壊され、世界に絶望した少女を、どう癒すか。
 ……そうだ。
「ねぇ、フィル」
「なに」
「クリスマスパーティ、しない?」
「……へ?」
 メーノたちもあっけにとられた顔をしている。
 流石に無茶だったかな……?
「い、いやほら、この件が終わればもう邪魔されることはないし、次はクリスマスかなーって。そこで出来なかったバンドも、改めてやろう?」
「……ふふっ」
「フィル?」
「ご、ごめん。なんかフィーネ見てたら自分が馬鹿らしくなってきちゃって」
「ちょっと、なによその言い方」
「こんな状況でも、あんなこと聞いても、前を向いてるのすごいなって」
「そんなことないわよ。私だって一度は逃げようとしたわ。見たでしょ、学院長室から飛び出していくのを」
「……そうだね。うん、暗いのは私らしくない!」
 勢いよく立ち上がるフィル。
「学園祭一回潰されたくらいでくよくよしてちゃだめだね。次のお祭りを考えなきゃ!」
「その意気だよ、フィルちゃん!」
「……よかったです」
「ふん、お前が暗いとこっちも調子が狂うんだよ」
「よし、精鋭クラス改めて団結! 未来を掴むぞー!」
『おー!』
 
 そんな様子を教室の外から見ていた先生と学院長。
「流石プレスト先生の教え子ですね」
「いいえ。これは彼女たちの力です。たとえ、それが定められていたことであっても、やっぱり主人公と仲間たちは信頼しあって、団結してこそです」
「そうですね……。ところで、先生は準備しなくていいんですか?」
「個人的には彼女たちに全て任せていいと思うんですが、担任として見届ける義務と万が一の時守る責任はありますね。ちょっと行ってきます」
「いってらっしゃい」
 走り去る先生の背中を見て、学院長がつぶやく。
「私も、一緒に行きたかったですわね……」



次話(138話) : 木~金あたりに更新予定



というわけで、少々遅くなりましたが今日は小説更新でした
残り3話で完結です お楽しみ……と言えるような内容だといいのですが

次回も2話連続、138-139話です


では、今日は以上!
明日はぷよクロ さっさと紹介しないと言いたいことが溜まって……()

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あらすじ




「……戻って来れたわね」
 私たちが付いたのは、第七層の奥にある祭壇。
「キューキュー」
「あら、待っててくれたの?」
「キュー!」
 子竜が元気よく出迎えてくれた。相変わらずかわいらしい。
「さて、と」
 最初来た時と変わらず空く大穴。
 だがあの時と違って、禍々しさは一切なく、むしろ神聖な感じがする。
「『世界の意思』なんてものが相手だし、流石に私たちだけじゃ厳しそうね」
「うん。……でも、他の人を巻き込んでいいのかな?」
「ま、とりあえず話すだけ話してみましょ。リィーネは中等部の方よろしくね」
「りょーかいです」
 
 メーノと精鋭クラスの教室に行くと、フィル、ルーシー、シオン、さらにプレスト先生、ランフォルセ学院長までいた。
「来ましたね」
「学院長……」
「すでに精鋭クラスとプレスト先生には全てお話ししました。それと、今さっきまで何があったのかも、管理者として把握しています」
「それで、学院長は私たちをどうするつもりですか?」
「どうもしません。まさか世界があそこまで『意志』を持っているとは思いませんでした。管理者より上の存在がそう思っているなら、私はそれに従うまでです。ただ、」
「ただ?」
「他の方がどうかは、また別の話です」
 そう言って、フィルたちの方を見る。
 そういえば、あの後全く話せていない。
「えっと……話は学院長から聞いたんだよね? よかったら、私に力を貸してくれないかな。お願い」
「わ、私からもお願いします!」
 二人で頭を下げる。
「……だ」
「えっ?」
「あたしは、いやだ。こんな世界、終わってしまえばいい」
 そう言ったのはフィル。
「ちょっとフィル、どうしたの!?」
「…………」
 答えてくれない。
 確かに、今回一番被害を受けたのはフィルだろう。あれだけ待ち望み、頑張ってきた学園祭を潰された。もしかしたら、祠での戦いでも何かあったのかもしれない。
「私はいいぞ。ただし条件がある」
「条件?」
 そう言ったのはシオン。
「シオンちゃん、条件ってなに?」
「……精鋭クラスの解体だ」
 思わぬ言葉に驚きの声すら出なかった。
「どうして……」
「どうやらこのクラス、お前という『主人公』を見つけ出すためだったらしいじゃないか。ならもう必要はない」
 返す言葉もない。そもそもシオンは私と同じクラスを嫌がっていた。
 さらに言うなら、シオンたち3人は「巻き込まれた」と言っても過言じゃないだろう。
「……私は、協力します」
「ルーシーちゃん……!」
「……お二人には、いろいろと、ご恩があります。それに、まだやりたいことが、あるのに、終わりなんて、許せません」
「ルーシー……ありがとう」
 フィルは反対、シオンは条件付き、ルーシーは協力……見事に分かれてしまった。
 ほんと、このクラスは「主人公」を見つけるためだけの、ただの仮初だったんだろうか。
「あんたたちねぇ」
 と、声をあげたのは先生。
「なに青春ドラマみたいなことしてんの。特にフィルさん、終わっていいとか本気で思ってるの?」
「……っ」
「あの1回程度でうじうじすんじゃないわよ。まだ十代半ばでしょ。いくらでもやり直せるわ。次、シオンさん」
「なんですか」
「なにが条件よ。あんたそういうことしないと動けないの? 動かないの?」
「くっ……」
「あとフィーネさんとメーノさん」
「えっ!?」
「は、はい」
「ことの重大さをわかっていて、仲間を信頼してるなら、回りくどいことしないで引っ張っていくくらいしなさいよ!」
「え、えぇ……?」
 唐突な説教?にたじたじになる私たち。
「ルーシーさんは偉いわ。自分のことも周りのこともわかってる」
「……ありがとうございます」
「というわけで、今すぐ! ここで! 話し合いなさい!」






今回は2話連続更新です というわけで続けて137話をお楽しみください
例によっていろんな話はそちらに

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