あらすじ
2(41~86話) : http://blogs.yahoo.co.jp/fine_3993/65779599.html
3(87~103話) : http://blogs.yahoo.co.jp/fine_3993/65779603.html
4(104~124話) : http://blogs.yahoo.co.jp/fine_3993/65779606.html
「ふぅ……。今日も安泰ね」
祠の第八層に、私はいた。目の前にはリィーネが管理していたよくわからない機械。
あれから5か月ほど経ち、3月。平和な日々が続いていた。
「世界の意志」よりも「私たちの想い」が勝ったことで、世界は消滅を免れた。
ただ、その代わりに「新たな世界の意志」として、私が定期的に管理しなければならくなってしまった。正直めんどくさい。
「あ、先輩」
世界が安定していることを確認して戻ろうとしたら、後ろから声が聞こえた。
「あらリィーネ。どうしたの」
「じゃーん、どうですか?」
「……?」
なんだかノリノリだか、何を言ってるのかわからない。
「高等部の制服ですよ! なんで気付かないんですか!」
「ああ、そういえば」
リィーネが着ていたのは、今までの中等部の制服ではなく、私たちと同じ高等部の制服だった。
「そっか、来月からあなたたちも高等部ね」
「ええ、ついでにあたしとカノン、チルカはすでに精鋭クラスに決定しています」
「明らかに裏から手が回ってる気がしないでもないけど、まぁおめでとう」
結局、精鋭クラスはそのまま存続することになった。
新たな基準「将来冒険家として特に有望な生徒5名までを、学院長はじめとした中等部・高等部全教員からの選考で決定する」というものだ。
前の基準がなんだったのかはわからないが、私たちの学年に関しては特に問題なしということでそのまま全員2年生も精鋭クラスとなった。
そして新1年生の精鋭クラスとして、彼女たちが選ばれたわけだ。
「どうも噂だと、あと2人精鋭クラスに入るらしいですよ」
「おー、それは楽しみね。あんま身内だらけでも面白くないし」
「まぁ、そうですね。ところで、扱いには慣れました?」
「流石に半年近く触ってれば慣れるわよ……」
管理者である学院長の指示で、世界が安定してるか確認するためにこの機械をこの第八層に持ってきたまではよかったが、肝心の私が当時使い方がさっぱりわからないという状態だった。幸い物覚えは悪くない方だし、リィーネに教わってちゃんと使えるようになったが……。
「問題が起きたらみんなが手伝ってくれますし、大丈夫ですよね」
「そうね。みんなが残したいと想ったことで続いた世界だし」
祠から出ると、もう夕方だった。
「あー、折角の休日が……」
「そこはもう諦めてください。どうせ春休みはゲーム三昧でしょうし」
「うぐぐ……」
意外と時間かかるのが最大の欠点。
授業の後とかだと夜になってしまうので、メーノたちが付き合ってくれて一緒に夕飯にしたりすることもある。
自分で決めたことだし、しょうがないといえばしょうがないんだけど、やっぱりなんか悔しい……。
「あ、フィーネちゃんお疲れさま!」
「……お疲れ様です」
「メーノ、ルーシー。わざわざどうしたの?」
「買い物から戻ってきたらちょうど終わるくらいの時間だったから、様子見に来たの」
「……メーノさん、いつも、心配そうに、してます」
「ちょ、ルーシーちゃん!?」
「……このリア充め」
「あの、なんで私がリィーネににらまれなきゃならないの……?」
「こほん。と、とりあえず済んだなら一緒に寮に帰ろ? リィーネちゃんも、もう高等部の方に引っ越してるんだよね?」
「そうですね。それじゃあご一緒しようかな」
「お腹空いた。早く帰ろう」
「……不思議な、ものです。これでも、救世主なんて」
「ルーシー?」
「……今、行きます」
寮に戻ると、フィルとシオン、さらにカノンとチルカが待っていた。
「お、帰って来たね」
「おつかれ」
「おーおー、お出迎えありがとさん」
1年近く経って、シオンもだいぶ丸くなってきた。フィルたちとも普通に会話することが増えているようだ。
ただ、やはり私への対抗心は変わりないどころか、むしろ私というハードルが大きくなったことで、前以上に事あるごとに絡んでくるからちょっとうざい。まぁいいか。
「先輩、祠で何か面白い事起きませんか?」
「か、カノン~」
後輩二人は相変わらずだ。
「で、なんで今日はこんな勢ぞろいなの? 誰かの誕生日?」
「ううん。特に何もない」
「……どういうこと?」
「たまたまみんなの空き時間が重なったから、『新生精鋭クラス』の交流会兼、フィーネちゃんへのサプライズパーティしようってことになってね」
「ま、今更な気もするが集まったわけだ。サプライズはついででどっかのアホが考えた」
「なっ!?」
お、おおう。まさかそんなことを計画していたとは。
「フィーネ先輩は特に忙しいでしょうし、慰安の意味も込めてです!」
「……カノン、『サプライズで先輩驚かす!』ってノリノリだったよね」
「ま、そういうわけであたしも共犯です」
「……作戦は、大成功、ですね」
「ふふん、小さなイベントでも大成功に導くのがあたしの役目だからね!」
「あんたたちね……」
全く、特別扱いしなくていいって言ってるのに……。
まぁ、素直に嬉しい。主人公だか救世主だか言われてきたけど、ただただ、一緒に過ごす「仲間」がいる。それだけで。
「で、もう一つサプライズ!」
「なに? 学院長でも来るの?」
「先輩惜しい! 来るのは精鋭クラスに来年度から入るお二人さん!」
「ええっ!?」
私たちの時と違ってすでに知らされてたのはわかってたけど、ご丁寧に見つけてくるとは。アイドルカノン、恐るべし。
「お二人とも、フィーネ先輩に会いたがってましたよ」
「……ちょっと、驚くかも、しれないです」
「う、うん?」
「ではでは、どうぞー!」
奥から現れた2人の少女。
1人はブロンズの髪をツインテールにした活発そうな少女。
もう1人は……
「私と……リィーネと、そっくり?」
ぺこりと頭を下げる少女。
唐突過ぎて、なにがなんだかわからない。また何か、波乱が待ち受けているんだろうか。
なんだかとても、楽しいことになる気がする――!
少し更新遅くなりました
これにて3年弱(つっても半年以上休止期間あったが)続けてきた「終ノ少女」は完結です
小説用ブログの時から読んでくれていた人、最近読み始めた人、少ししか読んでない人、いろいろいますとは思いますが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました
長引きすぎてしまったことで当初の予定から大幅に変更した点もあったため、終盤少し展開が無茶だったり描写不足だったりするかもしれません ごめんなさい
さて、これが最終話ですが、前から言っている通りあと1回更新します
その更新内容は
・アフターストーリー(ある意味真エンド)
・おまけ(描写しきれなかった部分の解説)
の2つです
更新予定日は12/24 クリスマスイヴです(前後は他にやることがある)
私からのクリスマスプレゼント?をお楽しみに
では、今日は以上!
軽く年末の予定を
12/21 DIVAFT(いつもの)
12/22 PSO2(アプデ紹介)
12/23 オフ会(スイパラ)
12/24 小説更新(アフターストーリー&おまけ)
12/25 PSO2(クリスマススペシャル)
12/26 DIVAFT(いつもの+追加パック2)
12/27~29 朝から晩まで出かける用事があるため小更新(内容未定)
12/30 新作動画公開(マイクラPart17、間に合わない場合は考え中)
12/31 毎年恒例、今年のゲーム振り返り&来年のゲーム予告
=お知らせ1=
Twitterやってます
@fine_3993 https://twitter.com/fine_3993
ブログでは話さないこと、リアルタイムで珍しい武器出たとか、いろいろつぶやいてます
身内ネタなツイートだったり、たまーに闇抱えてるんで、フォローは自己責任でお願いします
なお、ブログや動画を更新したらすぐTwitterでお知らせしています
=お知らせ2=
ニコ動で動画投稿始めました 大体月一(月末ごろ)更新してます
今のところマイクラ(PC版)のボイスロイド(ゆかり&マキ&ずん子)実況をメインにやっていきます
まだまだ動画編集もマイクラも初心者?なのでお見苦しい点は多いと思いますが、良ければ見にきてください!
ユーザーページ : http://www.nicovideo.jp/user/16262101
投稿作品マイリス : http://www.nicovideo.jp/mylist/52811411
最新作(マイクラPart16) : http://www.nicovideo.jp/watch/sm30135595